【漢文「される」と「させる」】受け身・使役で動作主を特定しよう!【高校国語解説】
- 2022.03.05
- 漢文

ここでは受け身と使役を勉強します。
受け身使役は動作を誰が行うのかに関わる文法です。抑えないと大きく読み間違えてしまう可能性があるのでしっかり理解しましょう。
受け身

受け身です。「人に〇〇される」という文型です。受け身は4種類に分かれます。
詳しく解説しますね。
まず、右の2つは、「為A所」によって受け身を表します。注意することは、下のカッコにもあるように、Aが省略される場合があるということです。
次に「見」から「所」までの4つは漢字を英語の助動詞のように使うことで受け身を表します。この場合は「誰に」されるのかが書いてありません。
そこで、次のグループです。このグループは、前置詞の置き字「於」を用いて「誰に」されるのかを表します。英語の”by”と同じ役割です。この場合は、前置詞のみで受け身を表す場合と、助動詞+前置詞で受け身を表す場合の二種類があります。前置詞のみの場合は、受け身を表す漢字がないですが、どこかに送り仮名で「ル」「ラル」がついていますので、それを探しましょう。
それから最後に、送り仮名「ル」「ラル」のみで受け身を表すものもあります。完全に文脈判断になるので、がんばって読みましょう。
使役

使役です。「人に〇〇をさせる」という文型です。使役も受け身と同じように、4種類に分かれます。
助動詞「使」「令」
本動詞(=普通の動詞)「命」「遣」
「送り仮名のみ」
仮定使役「使」
こちらも詳しく解説しますね。
まず、一番右、「使」「令」などを助動詞として使うパターンです。つまり、■のところに、動詞(食・学など)が入るわけです。他にも「教」「遣」も「シム」と読んで同じように使えます。
次に、「命」「遣」を本動詞(=普通の動詞)として使うパターンです。これの注意点は、「シム」が漢字無しで送り仮名としてのみ出てくるということです。
最後に、「送り仮名のみ」で表すパターンです。完全に文脈判断になるので、がんばって読みましょう。
また、「使」は仮定形でも用いられます。一番左とほとんど同じですが、「使めば(しめば)」と読む場合は、「もし」という仮定の意味が入ります。これは、古文・接続助詞の「ば」と同様の「ば」です。いわゆる順接仮定条件で、「もし〇〇すれば、〇〇だ」という意味になります。詳しくは古典・助詞・接続助詞を見てください。
受け身・使役は以上です。
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