【現代文】記述問題って何?「わからない」を解消しよう!【高校国語解説】
- 2022.03.28
- 現代文

こんにちは。ここでは、記述問題のポイントを一緒に見ていきましょう!

記述はいつも一生懸命書いているけど、なかなか点数が取れないよ…。
その気持ちわかります!みんな一生懸命考えて書いているのに、全然点数がつかないのが記述問題。
記述問題が国語のモチベーションを下げるし、苦手になる切っ掛けだと思います。
そんな記述問題の対策をお伝えします!
記述は要素ごとに、足し算で採点される!
制限字数から、書くべき要素の数を知ろう!
記述の解答には、「いらない要素を書かない。」
記述の解答には、「配点がありそうな内容をたくさん書く。」
1つずつ詳しく見ていきましょう!
記述は要素ごとに、足し算で採点される!

まず、みなさんは記述問題がどう採点されるか、考えたことがあるでしょうか?
記述問題は要素ごとに採点されます。
ちょっとわかりにくいでしょうか。例を見てみましょう。本文はないのでなんとなくの例だと思って見て下さい。
問「本当のプロ」とはどのような素質を持つ人か。その素質が養われる過程にも触れながら五十五字以内で説明せよ。
解「タフネスを持って、小さな失敗経験を乗り越え、そこで培われる不透明な状況でも柔軟に考えて行動できる素質を持つ人。」(配点9点)
この場合、どのように採点されると思いますか?
答えはこうです。
「タフネスを持って」、「小さな失敗経験を乗り越え」、そこで培われる「不透明な状況でも柔軟に考えて行動できる」素質を持つ人。
各色が3点ずつとなります。
このように、記述問題は、「答えの文の中に、書いてほしい要素が書いてあれば、点数を与える」という方式で計算されます。
もちろん、「どのような人か」と聞かれているのに、「人」で終わっていない場合や、句点(。のこと)がない場合は、減点されますよ。
これが、記述問題を考える上での第一歩であり、大前提となります。
制限字数から、書くべき要素の数を知ろう!

さて、続いては、字数制限について。
多くの記述問題には字数制限がありますね。短いと「10字以内」長いと「80字以内」などもあり、最も多いのは「25字以内」でしょうか。
そんな字数制限ですが、これによって、だいたいいくつくらいの要素を書くべきなのかがわかります。
15字以下であれば、1−2
25字以内であれば、2−3
35字以上であれば3以上
大体これが目安です。もちろん例外もあるかもしれません。しかし、おおかたこのくらいだと思って書きましょう。
つまり、ここまでをまとめると、「文章の中から、字数制限に合わせて、点数になりそうなところを2−3箇所探す。」というのが、セオリーになります。
記述の解答には、「いらない要素を書かない。」

さて、ここまでで、ベースとなる書き方が何となくわかったと思います。
ここでは、注意するポイントをお伝えします。
とはいえ、書いてあるとおりですが、いらない要素を書かないということです。どういうことか、先ほども出した問題を例に、説明しましょう。
問「本当のプロ」とはどのような素質を持つ人か。その素質が養われる過程にも触れながら五十五字以内で説明せよ。
正解は以下のようでした。
「タフネスを持って」、「小さな失敗経験を乗り越え」、そこで培われる「不透明な状況でも柔軟に考えて行動できる」素質を持つ人。
では、次の解答を見て下さい。
「失敗経験を乗り越える」ことによって、そこで培われるであろう「柔軟に考えて行動できる」というような素質を持つ人。
いかがでしょう。
要素が2つになっていますね。これでは満点はもらえません。それ以外にどこが変わったかわかりますか?
それは、「ことによって」や、「であろう」、「というような」という「あってもなくても文の意味が変わらない言葉を入れた」のです。
これを多くの人がやってしまいます。「なんとか字数を埋めないと!!」という気持ちはわかりますが、ただ埋めても点数はもらえません。「点数が付きそうな要素を書く」のが、最も重要なポイントなのです。
記述の解答には、「配点がありそうな内容をたくさん書く。」

さて、最後です。先ほどは「いらないことを書かない」といいました。
ここでは、「必要そうなことをとにかく書け」ということを伝えます。
これまた、同じ例を見ましょう。
問「本当のプロ」とはどのような素質を持つ人か。その素質が養われる過程にも触れながら五十五字以内で説明せよ。
正解は以下のようでした。
「タフネスを持って」、「小さな失敗経験を乗り越え」、そこで培われる「不透明な状況でも柔軟に考えて行動できる」素質を持つ人。
では、次の解答を見て下さい。
「タフネス」と「失敗経験」を持ち、「不透明な状況で柔軟に考え行動でき」、「先を読んで対応できる」素質を持つ人。
いかがでしょう。今回はオレンジの部分が増えましたね。
これだと、配点は9点満点で何点だと思いますか?
7−8点くらいでしょう。なぜなら、模範解答では、「小さな失敗経験を乗り越え」となっているところを「失敗経験」とまとめすぎているからです。オレンジの減点はないです。
つまり、言いたいことは、オレンジの部分のように、「問題としては配点が振られていなくても、減点される可能性は低いので、書いたほうが得」だということです。もちろん全然違うことをたくさん書けば、減点されるとおもいますが、傍線部の近くに書いてあったり、別の段落での言い換えなど、関連した内容であれば、減点はされません。
点数がありそうな内容は、書くほうがいいのです。
まとめ
いかがでしょうか!
今回の内容をまとめるとこうです。
まとめると、
記述問題は、要素ごとに採点されることを意識して、字数から大まかな必要要素を予想した上で、配点がなさそうなことは極力省き、配点がありそうな要素を書け!
以上です。
また、実践するにあたって、筆者が何を言いたいかわからない!まとめ方がわからない!という人は、参考書を見るといいと思います。これは文章の論理展開を教えてくれる本で、文の構成がわかるようになります。
また、こちらも基礎的な読み方を補助してくれます。特に共通テスト向けなので、共通テストを受ける人にはオススメとなります。
次に、問題集としてはこちら。要旨を答える問題があり、今回紹介した内容とのシナジーがバッチリです!
難しい問題集として、もう一冊。こちらは上位校を目指す人向けの問題集です。
いかがでしょうか!
今回はこんなところで終わりたいと思います。
現代文については、基礎編、選択肢についての記事ありますのでそちらもどうぞ。
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