【古文】助動詞はじめの一歩!助動詞基礎と未然形に付く助動詞!【高校国語解説】
- 2022.03.08
- 古文

こんにちは!ここでは助動詞を勉強します。

助動詞?なんか学校で色々出てくるけど、よくわかんないよ、、、。
大丈夫!ここで、助動詞とは何かを基礎から見ていきましょう!
まず助動詞の概要を見たあと、それぞれ細かく見ていきましょうね。
助動詞とは
未然形に付く助動詞
助動詞
助動詞とは何かを確認しましょう。字がたくさんですが、大切なところなのでがんばって読んでください!
まず、助動詞とは「用言に意味を加える」ものです(用言は、動詞・形容詞・形容動詞のこと)。例えば、「読む」に「ず」をつけると、「読まず」となり打消の意味が加わりますね。これが助動詞の仕事です。

では次に、「読まず」の「読ま」を見てください。「読む」が「読ま」に変わりました。「読ま」は活用形でいうと未然形ですね。なぜ連用形でも終止形でもなく、未然形になったのかというと、「ず」が未然形としかくっつかない助動詞だからです。このように助動詞はくっつく活用形が決まっています。だから、覚えるときはくっつく活用形ごとに覚えましょう。ちなみに、くっつくことを接続といいます。
以下の図が接続ごとの助動詞です。まずは、未然形に付く助動詞から。「未然形に付く助動詞 る・らる・す・さす・しむ・む・むず・まし・まほし・ず・じ・り」となんども口に出して、覚えましょう。

覚えましたか?では、以下それぞれの接続ごとに助動詞を見ていきましょう。
未然形に付く助動詞
未然形に付く助動詞のざっくり説明!

未然形に付く助動詞には特徴があります。図の赤字になっている助動詞(=大半の未然形接続の助動詞)は「起こっていないこと」を表します。
そもそも未然形というのは、漢文として書き下すと「未だ然らず=まだそうではない。」という意味です。これは、助動詞に限らず色々なところで役に立つので覚えておきましょう。

ふむふむ!否定的なイメージだ!
では、次に、それぞれの単語を細かく見ていきます。
る・らる

受け身・尊敬・自発・可能の4つの意味があります。頭文字から、「うそかじのる・らる」と覚える人も多いです。文脈によって使い分けましょう。
- 受け身は「サメに食わる(食べられる)」
- 尊敬は「先生が話される」
- 自発は「先週のことが思い出される」
- 可能は「速く走れる」
す・さす・しむ

まず、「しむ」は漢文でしか出てきません。それから、図の緑になっているところのように、「せ給ふ」「させ給ふ」のときの「せ」「させ」は必ず尊敬です。それ以外の使役か尊敬かは、文脈で判断してください。
む・むず

意志の用法がメインです。よく出てきます。「いざゆかん(いざいこう!)」や「この命、君に捧げん(ささげよう)」など、少し古い言い回しとして、今でもアニメ・漫画などで出てきます。
黄色枠の中、連体修飾とは「思わむ子(=大切に思っている子)」のように「連体形+名詞」で就職する場合のことです。
まし

「もしも」の意味を表すことが多いです。注意するのは活用が特殊であること。「ませ・ましか・まる・まし・まし・ましか・まる」と言って、活用を覚えましょう。
黄色枠の中、「もしもー」の意味の場合、接続助詞「ば(=ーならば)」と一緒になります。「ーましかば、ーまし。」「ーませば、ーまし。」「ーせば、ーまし。」の形で覚えてしまうのが効率的です。
例えば「走らましかば、間に合わまし。(走ったら間に合っただろうに)」となります。
ためらいの意志の意味で使うときは疑問詞と一緒に使います。「なにを買わまし(何を買おうかな)。」
まほし

希望を表します。「食べまほし=食べたい」です。連用形の「たし」も同じ意味があります。
ず

最も出てくる・最も有名な助動詞です。
意味は一つですが、活用が特殊です。「ず・ざら・ず・ざり・ず・ぬ・ざる・ね・ざれ・ざれ」と言って、覚えましょう。
じ

「じ」は活用が変化しません。すべての活用形が「じ」です。
り

例外中の例外!未然形と已然形の2つの活用形につく助動詞です。サ行変格活用の未然形と、四段活用の已然形に付きます。「さみしい・り」と覚えよう。
未然形に付く助動詞は以上です。しっかり理解したら、次に行きましょう!
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